ミシンのしくみ ミシンについて
ミシンは持っているけれど、押し入れの奥に眠っていたり、上手に使いこなせなかったり…、という方は多いのでは?
そこで、ミシンの上手な使い方やミシンソーイングの“いろは”をたっぷりご紹介します!
ミシン各部の名称
1.糸案内
上糸をかける時に使います。
2.天びん
上糸にゆるみをもたせながら、糸を送っていく大切な役割があります。布の下に糸が絡まっているときは、上糸に原因があることが多いので、まず天びんを確認しましょう。
3.糸調子ダイヤル
上糸の調子の強弱を調整するダイヤル。数字を大きくすると上糸の調子が強くなり、数字を小さくすると上糸の調子が弱くなります。
4.糸道
上糸をかける時に糸を通す道。
5.押さえ金 (アタッチメント)
布を送るために、布を押さえるパーツ。ステッチに合った押さえ金を使うことが大切です。
6.針板
針が落ちるところにある板。まっすぐ縫いやすくするための目盛りが書いてあることも。定期的に針板を取り外し、針板の下にある釜にたまったホコリや糸くずの掃除をしましょう。
7.糸立て棒
糸こまを差し込み、糸こま押さえをかぶせます。
8.下糸巻き糸案内
下糸を巻く時に使います。
9.下糸巻き軸
下糸を巻く時にボビンをセットする軸。
10.プーリー(はずみ車)
手前に回して針を上下に動かしたり、一針ずつ縫いたい時に使います。
11.操作パネル
振り幅や縫い目の長さの変更、ステッチや模様縫いの選択など、各種設定ができます。
12.ステッチ機能選択ボタン
直線縫いやジグザグ縫いなどのステッチの種類を変更します。
※機種によって各部の場所や名称が異なりますので、付属の取扱説明書でご確認ください。
ミシンの種類
最近では、便利で多様な機能を充実させたミシンが各社より発売されています。縫いたいアイテムや使用頻度、予算などから自分に合ったミシンを選びましょう。
直線縫い、ジグザグステッチやボタン穴かがり、模様縫い、刺しゅう機能など、機種によりさまざまな機能があります。ミシンが苦手な初心者の人には、水平釜で自動糸切り機能と自動糸調子つきのものがおすすめです。
工業用ほどの大きさやパワーはなく、家庭用よりも速度が速い直線縫い専用のミシンです。縫い目がきれいなので、家庭用ミシンではもの足りない人や、洋裁のプロ、洋裁学校の生徒さんなどが愛用しているミシンです。
2~4本の糸を使用し、布端をカットしながら、かがり縫いするミシンです。薄地から厚地、ニット地まで既製品のような縁かがりができます。2本針4本糸タイプの機種は、ニット地などの伸縮性のある布の縫い合わせと縁かがりを同時にできます。
ボビンの種類と釜の型式
ミシンは、ボビンを入れる釜のタイプで大別されます。ボビンの素材や大きさにも違いがあり、合わないボビンを使うとトラブルの原因にも。ミシンに付属しているボビンか、メーカー推奨のボビンを使いましょう。
また家庭用の水平釜のミシンで使われているボビンは、大きく分けて3タイプ H-1 厚型、H-2 薄型、H-3 モナミ(旧型)タイプがあります。買い足すときには、ミシンに合ったボビンを購入しましょう。
最近の家庭用ミシンの主流。ミシンのテーブル面から水平にボビンをセットします。ボビンケースが不要で取り扱いが簡単なのと、下糸の残量が見えるのが利点です。
ボビンは釜を傷つけないようにプラスチック素材(H-1、H-2、H-3タイプ)のものを使用しましょう。
従来の家庭用ミシンの主流となっていた釜のタイプ。釜の分解や組み立てが簡単で、手入れがしやすいのが特徴です。
ツノのついた半回転式のボビンケースと半回転用の金属ボビン(高さ11.5mmのH-1型)を使用します。
一部の家庭用ミシンと職業用ミシンの多くが、このタイプの釜を採用しています。糸がからみにくいのが特徴です。
ツノのない全回転式のボビンケースと全回転用の金属ボビン(高さ9mmのH-2型)を使用します。