ミシンのしくみ 糸のかけかた
糸こまの正しいセットの仕方
ミシンの糸立て棒が縦向きの場合は心配ありませんが、横向きの場合、糸巻きのセットの仕方によっては糸が絡まる原因になることがあります。糸が絡まない向きに、糸立て棒にセットしましょう。
(1)─ 糸こまを右手で横向きに持ち、左手で糸端を持って、左方向に50㎝程度糸を引きます。
(2)─(1)のまま両手の間隔を10㎝程度まで近づけます。糸が図のように絡まってしまったら×。
(3)─ 右手に持った糸こまの向きを(2)とは逆に持ち、(1)と同様に糸を引いてから両手を近づけます。Uの字になり糸が絡まなければOK。
(4)─ (3)のように糸がからまない向きのまま、糸こまをミシンの糸立て棒(横向き)にセットします。
太巻きタイプの糸こまなど、糸がほどけないよう引っ掛ける切り溝が入っている場合は、溝が右側にくるようにセットします。
糸調子について
縫い始める前には必ず試し縫いをしましょう。下糸と上糸が布地のちょうど間で交わっていて、表からは上糸だけ、裏からは下糸だけが見える状態が正しい糸調子です。
上糸の糸調子は、「糸調子ダイヤル」または「操作パネル」上で数値を設定して調整します。数字を大きくすると上糸の調子が強くなり、数字を小さくすると上糸の調子が弱くなります。
下糸、上糸の調整方法
下糸をボビンケースに入れる(垂直半回転釜式・垂直全回転釜式)
ボビンの糸の巻き方向が時計回りになるように、ボビンケースにボビンを入れます。
糸端を持ち、切り溝から糸調子ばねの下を通して窓から糸を出し、糸端を引き抜いてボビンが時計まわりになるか確認します。
下糸の調節の仕方(垂直半回転釜式・垂直全回転釜式)
糸調子は「下糸調子を基準にして、上糸の調子をとる」のが原則。
下糸の調節は、図のようにボビンケースの窓から出る糸端を持ち、下方向に振り下げた時にちょっと動いて止まる(目安は5~10㎝下がる)程度を基本とします。
試し縫いをして下糸が強い場合は、調整ねじを左に回して弱くし、下糸が弱い場合は右に回して強くします。
※お持ちのミシンの取り扱い説明書をよくお読みください。
上糸のかけ方
プーリーを手前に回して針を上げ、必ず押さえ金を上げた状態で糸かけをします。また、電源を入れる必要のない機種の場合、電源は切った方が安全です。
※各ミシンによって糸のかけ方が異なります。ミシンについている説明書をよく読み、順番通りに正しくかけることが大切です。
1立て棒に糸こまをセットし、糸こま押さえをかぶせます。糸こま押さえは糸よりも大きいものを使いましょう。
2糸案内に糸をかけます。
3糸道の下までかけてから、糸を上へ引っ張ります。
4天びんに糸をかけます。
5針のすぐ上の糸掛けに糸をかけます。
6針穴に手前から奥へ糸を通します。
下糸の引き上げ方
左手で上糸を持ったまま、右手でプーリーを手前に1周回すと、下糸が引っ掛かって出てきますので、右手で下糸の糸端を引き出します。
※ミシンの機種によっては引き出す必要がないものもあります。