第2回 キルトジャパンコンテスト入賞作品発表
第2回キルトジャパンコンテストが(株)日本ヴォーグ社のクラフティングアートギャラリー及びセミナールームにて開催されました。今回はA部門:ミニタペストリー「テーマ:自然」とB部門:袋ものの2部門で募集。本審査は笹倉幸子さん、服部まゆみさん、キルトジャパン編集部によって行われ、各賞が決定しました。協賛社賞もあわせ、計142点の入賞作品を発表します。
第一次審査/2017年6月22日 第二次審査/2017年7月26・27日
応募数/A部門228点・B部門147点 計375点
撮影/森谷則秋
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グランプリ
梅田由利子(北海道)
「森の香り」 78×78cm
- 作者のコメント
- ウォーキングの途中に森の横を通ります。鳥の声、虫の声、風にゆれる葉の音、自然の音や香りを感じられるキルトを表現してみました。
- 審査員からのコメント
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笹倉幸子:ハンド・ミシンという枠を越えた型にはまらないのびやかな作品です。実際に見ることで、その良さがより分かる作品だと思います。
服部まゆみ:ログキャビンで表現した幹が背景と対比されて存在感が出ています。自然をじっくりと観察して作られたことが分かる作品です。
キルトジャパン編集部:配色、構成ともにテーマが生かされ奥行きを感じる作品です。ミシンキルトの入れ方でふっくらとした質感に仕上がっているのも良いと思います。
金賞
髙橋千春(東京都)
「自然の成り行き(ゴルフ編)」 78×78cm
- 作者のコメント
- ゴルフは自然の成り行きで、良くも悪くも色々なハプニングが起こります。そのハプニングをキルトにしました。
- 審査員からのコメント
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笹倉幸子:一見してゴルフをモチーフにしたように見えないところが楽しい作品です。ミシンテクニックも上手で、アルファベットが作品を面白みのあるものにしています。
服部まゆみ:全体にバランスがよいという印象を受けました。自然の中でゴルフをプレーする楽しさが伝わってきます。細部までよく見ることで良さが伝わってくる作品です。
キルトジャパン編集部:図案の面白さと、ゴルフ用語をインパクトのあるアルファベットで表現したことで楽しい作品に仕上っています。
伊達久美子(京都府)
「羊のウールトートバッグ」 35×35×15 cm
- 作者のコメント
- 未年の時に作ったパターンを元に、ウールの持ち味を生かして重くならないように作りました。黄色の水玉布がお気に入りです。
- 審査員からのコメント
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笹倉幸子:生地の使い方が上手な作品です。永遠に古くならない素材選びに加え、持ち手につけた羊をイメージするモコモコが効いています。
服部まゆみ:デザインが細部まで行き届いていると思います。まるで羊がバッグから飛び出してくるような雰囲気。長く大切に使えるバッグだと思います。
キルトジャパン編集部:配色が素敵です。ウールを使ってしっかり作られていて、大人が持つのにいいですね。前側と後側のデザインが違うのも楽しいところです。
銀賞
落合泰子(兵庫県)
「S.P.(Sungai Petani) in MALAYSIA」 78×76cm
- 作者のコメント
- 壁にはやもり、朝夕家の前を牛やヤギが通る。バナナの実がなると猿が来て、火炎樹にはカワセミが飛来。道をオオトカゲがの~んびり。
- 審査員からのコメント
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笹倉幸子:ハンドキルトの良さが出た、今も昔も変わらないファンが多い作品だと思います。良いものは時を越えて残るということを教えてくれるような作品です。
服部まゆみ:古き良きオールドタウンを思わせる作品です。丁寧なアップリケで表現した家々が渋い雰囲気で、まるで映画のワンシーンを見るようです。
キルトジャパン編集部:押さえた色調の中にも、よく見るとたくさんの植物や動物が表現されていて、一針一針楽しんで作ったことがよく分かる作品です。
岡﨑久枝(熊本県)
「Layers of cloth」 31×24×12 cm
- 作者のコメント
- Woven Quilt をさらにくり抜き、下から布をのぞかせて額縁のように。サテンステッチをまっすぐにかけてシャープさを強調しました。
- 審査員からのコメント
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笹倉幸子:シンプルな色使いが素敵!の一言に尽きます。一つの作品にいろいろな柄を使っても良いのだということを教えてくれる作品です。
服部まゆみ:基本的なテクニックを使って、バランスよくまとまっています。シンプルな形でも持ち手の作り方に一工夫あるところもいいですね。
キルトジャパン編集部:配色センスの素晴らしさを感じます。奇をてらわないオーソドックスな本体に、形を揃えないで配置した四角のアップリケが効果的です。
武藤美佐子(福島県)
「私も旅行に連れてって!」 36.5×40.5 cm
- 作者のコメント
- 腕に肩にそしてキャリーバッグにフィットするスリーウェイのバッグ。小さいポケットもたくさんあり、旅行に持って行きたいバッグです。
- 審査員からのコメント
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笹倉幸子:後側にキャリーケースのハンドルに通すホルダーもついていて、仕立てが高度で実用的だと思います。キルティングもとてもきれいです。
服部まゆみ:内部を分けて機能的にできているところを高く評価しました。ボーダーの土台に配置したカラフルなデザインも素敵です。
キルトジャパン編集部:パッと目に飛び込んでくる華やかなパッチワークをモノトーンでまとめた、印象的なバッグだと思います。
審査員賞 A部門(ミニタペストリー)
協賛社賞