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『キルトジャパン』に13年間にわたり好評連載された、「世界のキルト」「世界手芸の旅」が一冊の本になりました。連載回数60回を超える長期連載となった同コーナーの中から、さらに42回分を厳選して掲載。シェルバーン美術館、インターナショナルキルトスタディセンター＆ミュージアムなどアメリカの美術館を中心に、イギリスのヴィクトリア＆アルバート美術館、フランス、カナダ、スウェーデンのキルトのほか、インドのカンタ、韓国のポジャギ、日本の百徳、パマナのモラなど、世界各国のキルトとそれに類する針仕事の数々が満載。キルト愛好家必携の書です。

世界の美術館に収められたキルトと、その解説をひとつひとつ読んでいると、物は美術館入りした、れっきとした美術品なのに、それを作ったであろうお母さんやおばあさんなどの顔が浮かんできてしかたがありませんでした。キルトの温もりは、作られた事情が切実であればあるほど写真を通してでも感じることができました。約350点のキルトには、それぞれ作られた事情が、物語があります。キルトの写真と物語が満載のこの本は、すべてのページに見どころ、読みどころがあります。連載当時に掲載された記事はそのままに、さらにキルトのコラムも加えました。きっとキルト愛好家の間で長く読み継がれる本になると思います。